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伝説の種


「すまない。拙者はもう駄目だ……」

大きな乱戦の最中に小さくそう呟いたのは若侍の晋平(しんぺい)。

晋平は仲間の武士たちに後を託し、切っ先を交え合う戦場から逃げるように走り去っていった。

晋平は臆病ものであった。命を失うことに怖気づいてしまったのだ。

しかし……。

晋平が逃げ出したのにはもう一つ大きな理由があった…。




とある若侍は自分の短小のイチモツ(ペニス)に悩み、

武士仲間たちのように女たちとまぐわい合う(まぐわいとはセックスのこと)ことが出来なかった。

彼は大いに苦悩し、自分には命の価値すらない、男として武士として戦場で戦う能力もない……そう嘆いていた。

仲間たちの前で醜態をさらした若侍には、そのことが上の武将たちにも伝わり見つけ次第打ち首との命令が下った。

居場所がなくなった彼は、逃げて逃げて……とにかく逃げ続けた。



服は雨に濡れ、破け、全身は傷だらけ。すっかり落ち武者に成り下がってしまった若侍の前に現れたのは一人の仙人。

仙人はこのままでは自害しかねない彼に一つの不思議な力を持つ種を授けた……。



馬並みのイチモツと底なしの性欲と女に自分との肉体関係を激しく望ませる物質が出る体を手に入れる代わりに、

余命が1年となる‘伝説の種’を食べる決意をした若武者の話。



中編の創作官能小説です。

続きがあります。

本編は第一話。文字数は2800字程度です。
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